ドイツ地裁、AI音楽Sunoの著作権侵害を認定 ドイツの著作権団体が管理する楽曲が対象
ドイツの音楽著作権管理団体GEMAが、AI音楽サービスSunoを相手取った一審で侵害認定を得た。判決は同団体が管理する楽曲を対象とし、米国やデンマークの別事件には及ばない。
配信をめぐる規制・訴訟・国家政策を追うデスク。生成 AI の著作権訴訟、海賊版の執行、M&A の独占禁止審査、コンテンツ・クオータ、各国のコンテンツ支援策まで扱う。
規制・法務は、配信をめぐる規制・訴訟・国家政策を追うデスク。生成 AI の著作権訴訟、海賊版の執行、M&A の独占禁止審査、コンテンツ・クオータ、各国のコンテンツ支援策まで扱う。速報・翻訳ではなく、一次情報と二次報道を横断するメタアナリシス的アプローチで「業界の意思決定構造にどう作用するか」を主軸にします。
— Streaming Business Review 編集部 · 2026.05.25
ドイツの音楽著作権管理団体GEMAが、AI音楽サービスSunoを相手取った一審で侵害認定を得た。判決は同団体が管理する楽曲を対象とし、米国やデンマークの別事件には及ばない。
生成 AI を使った録音物を公式チャートへ載せるための共通原則を、音楽業界団体 IFPI が展開する。条件は、AI サービスが適法であること、人が制作の主体であること、楽曲に不正操作の懸念がないことだ。
インド政府は、50のOTT(インターネット経由の動画配信)サービスへの公衆アクセスを、わいせつなコンテンツと複数法令への違反を理由に過去2年間で停止したと議会に報告した。
韓国の個人情報保護委員会は、バイトダンス傘下のTikTokが外部サイトなどで集めたアクティブ利用者の行動データを広告に使ったとして、103億600万ウォンの課徴金(法令違反に対して行政機関が科す金銭負担)を科した。
2025年8月に摘発・閉鎖された違法配信網StreamEastについて、カイロ経済裁判所が運営者2人に各2年の実刑と罰金を科し、複数ドメインの閉鎖を命じた。
放送局グループが全国のテレビ視聴世帯にどこまで届いてよいかを定めてきた規制の撤廃を、米連邦通信委員会(FCC)が来月に諮る。配信の台頭を理由に、審査なしの一律禁止から案件ごとの個別判断へ切り替える提案だ。
米カリフォルニア州司法長官ロブ・ボンタが主導する12州が、Paramount Skydanceによるワーナー・ブラザース・ディスカバリーの1,100億ドル買収を阻止するため反トラスト訴訟を起こした。米司法省はこの合併を既に承認済みだ。
米オレゴン州司法長官事務所が、Paramount Skydanceによるワーナー・ブラザース・ディスカバリー(総額1,100億ドル)買収のクロージング(取引完了)を遅らせる申立てを取り下げた。もっとも当局は「次の一手を検討する」との姿勢で、他州司法長官による提訴の可能性は残ったままだ。
NexstarがTegna買収(62億ドル)を止めた地裁の差し止め命令を不服として、控訴裁判所に反論書面を提出した。DirecTVと複数州司法長官が求めた全国規模の統合停止に対し、対象は一部市場に限られると反論する。
BBCの新事務局長が英議会の委員会で初めて答弁に立ち、受信許可料の仕組みが配信時代に合っていないとの考えを示した。次期王立憲章の改定論議のさなかの発言となる。
Netflix・Prime Video・Disney+が、フランスの配信向けコンテンツ投資規制の新ルールを不服として、国務院(フランスの行政裁判の最高機関)に個別に提訴した。
Ofcomが、BBCのニュースサイトやアプリ、SNS発信に適用する新たな規範「BBC Online Material Code」の協議を始めた。これまで拘束力のない見解しか出せなかった領域に、初めて執行可能なルールを設ける。
英文化相がParamount SkydanceによるWBD買収(約1,100億ドル)に「介入の意向」を表明した。米欧が承認した統合に、英国だけが報道の多元性を理由に待ったをかけた。
米司法省が「Operation Offsides」の一環で、FIFAワールドカップの試合を無断配信していたドメイン約400件を差し押さえたと発表した。ペルー・ブルガリア・クロアチアなど6カ国にまたがる捜査で、FIFAや放送局・映画業界団体が情報提供に協力した。規模は前回2022年大会の5倍にあたる。
YouTube TVやDirecTV Streamの加入者が、スポーツ局ESPNの抱き合わせで料金が押し上げられたと訴えた集団訴訟が和解へ。ディズニーは3年間、ESPN抜きの料金プラン提案を検討し、ESPN交渉と自社配信部門の間に「情報の壁」を設けることに同意した。
欧州委員会 は約 1,110 億ドルの Paramount Skydance × WBD 統合を、詳細審査に進めず承認する見込みだ。条件は劇場映画の国際配給合弁からの離脱。配信を論点に無条件で通した米国とは、見ている市場が違う。
スポーツ局を「最も安いプランにも必ず入れる」ことを求める契約が、配信型の有料テレビの料金を押し上げた——その申し立てに Disney が5000万ドルを払う。YouTube TV などの利用者が対象の和解だが、ESPN を軸にした束ねの構造そのものは残る。
メジャーレーベルが和解へ向かう一方で、AI 音楽の訴訟は別の二方向へ広がった。同じ 6 月 22 日、Jamendo は エヌビディアを、独立アーティストの集団は大型訴訟ファームを得て Udio を、それぞれ提訴した。
カナダ連邦裁が、音楽業界として国内初のサイトブロック命令を出した。大手レーベルの団体が、音源を抜き出すリッピング業者の遮断を9社のISPに2年間義務づける。ストリーミングが収益の大半を占める時代に、海賊版対策が個別訴訟から接続インフラの遮断へと移る。
音楽業界が訴訟と並行で求めてきた立法が動いた。声と容姿の無断 AI 複製を禁じる NO FAKES 法案 が上院司法委を全会一致で通過。UMG から Google・OpenAI まで権利者と AI 企業が同床で支持し、プラットフォームには1件最大75万ドルの賠償責任が科される。
放送免許の外資上限が、ハリウッド最大の再編の最後の関門になりつつある。民主党の上院議員3名は FCC に対し、Paramount Skydance による WBD 買収を安保審査の完了まで成立させるなと要請した。外資比率は法定上限25%の倍に迫る49.5%に達する。
イタリアでの違法配信摘発が止まらない。財務警察は加入 2,769 人の IPTV 海賊版網を摘発し、直前には €3 億規模の別事件も挙がった。高速遮断制度 Piracy Shield が取締りを支える一方、巻き添え遮断や DAZN ら権利者の負担という代償も浮かぶ。
資産売却も行動的救済もゼロ。米司法省 は約 1,110 億ドルの Paramount Skydance × WBD 統合を、SVOD・リニア TV・劇場映画の 3 市場すべてで「害なし」と結論した。声明は Netflix 案との比較審査が判断に寄与したとまで明かす。残る関門は州司法長官と欧州の二重審査だ。
AI に楽曲を勝手に学習されたと訴えられた Google が、フェアユースではなく「契約」で反論した。YouTube に投稿した時点で誰もが学習への包括ライセンスに同意している——そう主張する棄却申立てが通れば、UGC プラットフォームを持つ者だけが合法の学習データを手にする。AI 音楽訴訟の構図を変えうる防御線だ。
生成 AI 音楽 Suno が、訴訟を『フェアユースか否か』で早く決着させようとしている。UMG・Sony Music は対象を 560 件から 61,026 件へ広げ賠償圧力を積み上げる構えで、Suno はそれを認めないよう連邦地裁に申し立てた。学習データの責任が値付けされる代理戦争だ。
レーベルは生成 AI 各社と和解し、新たな収益源を手にした。だが、その和解の原資となった録音を演奏したセッション奏者に分配が下りていない——音楽家組合がそう主張し、団体協約違反で大手 2 社を訴えた。Suno・Udio のライセンスで生まれた上澄みを「誰が取るか」が、司法の場に移る。
海外の動画配信を「割り勘」で安く使えると謳う仏マーケット Spliiit に、パリ司法裁判所が違法判決を下した。家族内の共有ではなく、見知らぬ他人へ認証情報を商用転売する仲介が利用規約違反にあたると認定。反海賊版連合 ACE が勝訴し、Netflix や Disney+ のアカウント共有規制は司法の裏付けを得た。
1 万 7 千件超の記事・動画・画像を無断利用したとして、CNN が生成 AI 検索の Perplexity をニューヨーク連邦地裁に提訴。メディアのコンテンツ資産を AI がどう値付けすべきかという争点が、放送局にまで広がった。
Universal Music と Sony Music が、生成 AI 音楽 Suno への訴訟で侵害対象の録音を 560 曲から 61,026 曲へ拡大する申立を行った。法定賠償は最大 90 億ドル規模に達しうる。同じレーベルが Spotify とは AI を許諾課金する一方、Suno は巨額賠償で追及する——対立と協調の二面戦略が鮮明になる。
文化体育観光部が 2030 年の市場目標を約 400 兆ウォン(約 2,650 億ドル)・輸出 1,100 億ドルへ引き上げた。グローバル配信が国内クリエイターの IP 交渉力を弱めると名指しし、政府資金で制作者の IP 持分確保を後押しする「投資」型へ政策を転換する。Studio Dragon らの IP 戦略に直結する。
米連邦地裁が、Disney・Universal・Warner Bros. による中国 AI 企業 MiniMax への著作権訴訟で、却下申立を退けた。Hailuo AI がスパイダーマン等を無断生成したとされる事案が本訴へ進む。AI の『学習(入力)』中心だった争いが、『生成物(出力)の見た目』へ広がる節目である。
上海市文旅局が AI 製 微短劇に最高 1000 万元の補助を出す産業政策「沪8条」を打ち出した。製造業由来の「中試基地」概念を持ち込み、一人公司を支援対象として制度的に明記する。中央が質を絞り、地方が資本を注ぐ二層構造が見えてきた。
国家広電総局が文書 124 号で 2026 年の「ネット動画精品工程」募集を開いた。微短劇に限らず動画・綜芸・記録片・ライブ・音声・短編まで全形式を対象に、国が直接の扶持資金と全工程の指導、放送支援を出す。各省は最大 5 作品を推薦し、6 月 5 日締切で省初審から国家終審へ進む。
英 Ofcom が、英国ユーザー 50 万人超の大手オンデマンド配信(Tier 1 VOD)を放送並みに規律する草案を公表した。字幕 80%・音声解説 10%・手話 5% のアクセシビリティ義務と、ニュースの公平性などのコンテンツ基準を課す。配信の『恒常コスト』と編集自由度を左右する規制である。
韓国文化体育観光部の海賊版サイト「緊急遮断」制度が 5 月 11 日に施行された。審査を待たず即日遮断できる新制度の前後で、Naver Webtoon と Kakao Entertainment 系の合法アプリ新規インストールが年内最高水準へ跳ねた。IP 保護の強化がプラットフォーム収益に直結した、数字で追える稀少なケースである。
WBD を巡る争奪戦は、Netflix の撤退と Paramount Skydance の $31/株提示で決着し、4 月に株主が買収を承認した。次の関門は各国の反トラスト審査と、湾岸系ファンドの出資に伴う外資・安全保障の精査である。ハリウッドのコンテンツ供給が一段と集約されることの、日本の権利市場への示唆を読む。
国家広播電視総局が 5 月 14 日、微短劇の「精品創作伝播計画」の実施を部署した。抖音・テンセント動画ら 6 つの重点プラットフォームが少なくとも 60 億元を投じ、11 省が補助金を用意。2026 年に 1,000 本の良質な微短劇を打ち出す目標で、国家が民間配信資本を質の向上へ束ねる産業政策の構図が鮮明になった。
欧州委員会が視聴覚メディアサービス指令(AVMSD)の見直しに着手し、5 月 1 日に公開協議を締め切った。著作者団体 SAA は、VOD の欧州作品クオータを放送局並みの 50% へ引き上げ、財政貢献義務を全加盟国に広げるよう要求。米プラットフォーム優位への文化主権の論点が再燃する。