規制・法務 · Regulation & Compliance

Netflixなど配信大手3社、フランスの製作投資義務の新ルールを行政裁判の最高機関に提訴

NetflixPrime VideoDisney+が、フランスの配信向けコンテンツ投資規制の新ルールを不服として、国務院(フランスの行政裁判の最高機関)に個別に提訴した。

配信大手3社が、フランスの規制を裁判で争う構えに入った。NetflixPrime VideoDisney+は国務院(フランスの行政裁判の最高機関)へ正式な異議申立てをそれぞれ提出し、7月6日までに出そろった。首相府への穏便な申立てが退けられた後の提訴になる。

  • 対象は2021年制定のSMADデクレ(EU視聴覚メディアサービス指令の仏国内実施規則)に2026年1月から加わった「多様性サブクオータ」。仏では現地収益の20%を仏・欧州製作へ投資する義務があり、新ルールはうち20%以上をアニメーション・ドキュメンタリー・舞台芸術の3ジャンルへ振り向けるよう義務付けた
  • 発端は2025年6月のアヌシー国際アニメーション映画祭で、文化相ラシダ・ダティ氏が配信各社への仏産アニメ製作義務化を表明したこと。監督は規制当局Arcom(アルコム)と文化省
  • Netflixの主張は三つ。新ルールは対象ジャンルへの義務投資額を一夜にして倍増させる。対象を配信サービスに限り地上波を除外している。視聴者の期待を無視して編成を固定化する——仏語声明では「行き過ぎ」「不均衡」とし、仏国内に年間2.5億ユーロを投資していると説明する
  • Prime Videoは新規則を「既存の法的枠組みと相容れない不均衡な制約」とし、仏の投資義務はすでにEU域内で最も重いと主張。Disney+も、業界の懸念が欧州委員会の支持やArcomとの協議を経てもなお最終規則に反映されなかったと表明した

編集部の視点

配信大手が足並みをそろえて一国の規制を最高裁判所に持ち込むのは異例で、EU指令の国内実装をめぐる配信対地上波の負担差という論点を前面に押し出す狙いがある。国務院がジャンル別クオータの適法性をどう判断するかは、他のEU加盟国が同種の細分化規制を設計する際の参照点になり得る。

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