規制・法務 · Regulation & Compliance

米オレゴン州、Paramountのワーナー・ブラザース・ディスカバリー買収を遅らせる申立てを取り下げ

米オレゴン州司法長官事務所が、Paramount Skydanceによるワーナー・ブラザース・ディスカバリー(総額1,100億ドル)買収のクロージング(取引完了)を遅らせる申立てを取り下げた。もっとも当局は「次の一手を検討する」との姿勢で、他州司法長官による提訴の可能性は残ったままだ。

[Paramount Skydance]による[Warner Bros. Discovery|ワーナー・ブラザース・ディスカバリー]買収(総額1,100億ドル)をめぐり、州レベルの抵抗が一つ後退した。米オレゴン州司法長官の事務所は7月10日、クロージングを遅らせる申立てをマルトノマ郡巡回裁判所へ取り下げたと明らかにした。同裁判所では月曜(7月13日)に審理が予定されていた。

  • 発端は同じ週の水曜。同事務所はマルトノマ郡の裁判所に、Paramountへの記録提出命令とクロージングの60日延期を申し立てていた。審査の間、Paramountは7月22日より前にクロージングしないと同意済みだった
  • 州が求めたのは、社内で規制承認の獲得活動を指すコードネーム「Project Warrior(プロジェクト・ウォリアー)」に関する文書と、トランプ政権への働きかけ(ロビイング)に関する記録
  • 州司法省はReuters(ロイター)に「Paramountは調査要求に応じない姿勢を明確にした。彼らは自分たちが法を超えた存在だと考えている」と声明。申立ては取り下げるが「次の一手を検討する」ともした
  • Paramountは裁判所提出書面で、記録要求を「不釣り合いな負担」と反論。ロビー活動関連の記録は「反トラスト法(米国の独占禁止法)違反の有無とは無関係」だと主張し、広報は取り下げを歓迎する声明を出した
  • カリフォルニア州司法長官ロブ・ボンタら複数州の司法長官が提訴を検討中と報じられ、早ければ翌週にも競争上の懸念から提訴し差し止めを求める可能性がある

編集部の視点

州レベルの抵抗の一角が崩れたが、取り下げ声明は「次の一手を検討する」であり撤退宣言ではない。米司法省は既に無条件で承認しており、欧州委員会と英国当局の審査が続く中、残る不確定要素は複数州司法長官による提訴に絞られてきた。Paramountは7月22日より前にクロージングしないことに同意しており、この合意が短い時間軸を与えている。焦点は、複数州が7月22日までに提訴へ踏み切るかどうかだ。

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