規制・法務 · Regulation & Compliance

パリ司法裁、サブスク共有仲介 Spliiit を違法認定 — ACE 勝訴、パスワード商用転売に司法の線引き

海外の動画配信を「割り勘」で安く使えると謳う仏マーケット Spliiit に、パリ司法裁判所が違法判決を下した。家族内の共有ではなく、見知らぬ他人へ認証情報を商用転売する仲介が利用規約違反にあたると認定。反海賊版連合 ACE が勝訴し、NetflixDisney+ のアカウント共有規制は司法の裏付けを得た。

パリ司法裁判所は6月初め、仏サブスク共有マーケット Spliiit の事業を違法と認定した。訴えていた反海賊版連合 ACE の勝訴となった。

  • パリ司法裁は、SpliiitNetflixDisney+・Apple の利用規約違反に「加担」したと認定し、不正競争と商標権侵害にもあたると結論づけた
  • 争点は家族内の共有でなく、見知らぬ他人へ認証情報を商用転売する仲介。ACE を主導する米国映画協会(MPA)の上級副社長兼グローバル法務責任者カリン・テンプルは「加入者の認証情報をマーケットに変えるサービスは、制作者・消費者・正規プラットフォームのすべてを食い物にする」と述べた
  • Spliiit は2019年にフランスで創業し、100 種類を超えるサービスを対象に月あたり数ユーロでの「相乗り」を謳ってきたが、裁判所は「主要プラットフォームの利用規約に照らして100% 合法」との自社説明を消費者の誤認だと認定した
  • 背景には Netflix が2023年5月に米国で始めたパスワード共有の取り締まりがある。同居家族以外との共有には月7.99ドルの「追加メンバー」料金が生まれ、割高な公式共有との差を埋める仲介需要を生んだ

編集部の視点

判決は、他人同士の認証情報を有料で仲介する事業に射程を絞った。利用規約違反への加担、不正競争、商標権侵害の認定は、ACE側がSpliiitを争う根拠となり、同種の仲介を争う材料にもなる。

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