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Roku が身売りを協議 — 米メディア企業との統合報道で株価20%高、配信の「入口」が再編の標的に

ストリーミングの「入口」を握る独立系が、初めて身売りの俎上に乗った。CTV 最大手の Roku は 1 億世帯の視聴データと広告基盤を持つが、メディア企業の傘下入りは全アプリを等価に並べる中立性と相反する。コンテンツ統合の次は、配信の入口をめぐる再編が焦点になる。

米ブルームバーグは6月12日、コネクテッドTV(テレビをネットにつなぐ機器・OS、以下CTV)最大手のRokuが自社売却を協議中で、少なくとも1社の米メディア企業との統合を検討していると報じた。報道を受け、Rokuの株価は急伸した。

  • 報道を受け株価は同日20%高で引け、終値143.66ドル・時価総額は約213億ドルとおよそ4年ぶりの高値を付けた
  • 強みは1億世帯の視聴データと、非メディア業種の広告を取り込む広告基盤、そしてNetflixAmazonも等価に並べる中立なCTVの「入口」としての立ち位置
  • 2002年の創業以来、AmazonGoogle・サムスン・アップルというCTV参入者に抗して独立を保ってきたが、今回が初めて売却の俎上に乗った
  • 自社の無料広告付き配信(FAST)チャンネルRoku Channelは視聴時間で米国首位に立ち、2位のTubiを上回る(ニールセン調べ)

編集部の視点

約 213 億ドルの評価を支えるのは、1 億世帯の視聴データと、競合アプリを等価に並べる入口への信頼だ。メディア企業が買えば、自社作品の露出と広告を優先できる一方、その運用が競合や利用者を遠ざければ、買ったデータ基盤の価値も下がる。Rokuの売却は、買い手が入口を支配する利益と、中立性を保つ利益を同時には最大化しにくい取引である。相手の業種によって、この二つのどちらを重く見るかが変わる。

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