規制・法務 · Regulation & Compliance

楽曲の海外権利返還を巡る訴訟、作曲家側が米最高裁に審理見送りを求める

ヴェッター側は、出版社側が争っていない別の持分の判断が残るため、海外利用を単独で許諾する権限は得られないと主張する。最高裁の審理受理は未決。

作曲家シリル・ヴェッター側が、海外の著作権返還を認めた判決を巡り、米最高裁に審理の見送りを求めた。9月14日提出の反対書面は、出版社側が勝っても、この曲の海外利用を単独で許諾できるようにはならないと主張する。

  • 対象は共作曲「ダブル・ショット(Double Shot)」。米著作権法に基づき、一定期間後に譲渡した権利を取り戻す制度の効力が海外にも及ぶかが争点。
  • 第5巡回区控訴裁判所は1月12日、ヴェッター本人が取り戻した持分について、世界全体での権利帰属を認めた。
  • 音楽出版社ビーエムジー(BMG)など4社が6月11日に最高裁へ審理を申し立てた。9月20日時点の事件記録に、受理・不受理の決定はない。

事業上のポイント

下級審判決によると、米放送局ABCは2022年、同曲を使った番組の許諾を世界向けデジタル放送やオンデマンド配信へ広げようとした。その際、ヴェッター側が全世界の権利を持つとする一方、従来の出版社側も持分を主張した。

今回の反対書面が重視するのは、権利を取り戻す制度とは別に、ヴェッターの会社が共作者の遺族から取得した半分の持分だ。この世界全体での権利帰属は下級審が認めている。ヴェッター側は、出版社4社がこの判断を争っていないため、海外権利を一部取り戻してもヴェッター側の同意なしには許諾できないと訴えている。

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