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ソニー、AI海賊版対策の Midnight Labs に出資 — 「工業化された海賊版」に執行の自動化で応じる権利者

生成 AI が海賊版を「工業化」した。ソニー傘下のファンドが、侵害コンテンツを自律的に検出・削除する Midnight Labs に出資し、日本・米国での知的財産の執行を強化する。Crunchyroll を抱えアニメ・漫画の権利者でもある同社にとって、防御の自動化が事業の前提になりつつある。

Midnight Labsは6月4日、ソニー傘下の投資ファンドから出資を受けたと発表した。生成 AI が海賊版を「工業化」するなか、検出から削除までを自動化する技術で対抗する動きだ。

  • 出資元はソニー傘下の Sony Innovation Fund。金額は7桁ドル(数百万ドル規模)で、同社はアドバイザー(助言役)として関与する
  • 資金は Midnight Labs の自律型執行エンジンの拡張に充て、日本・米国で高価値のエンタメ知的財産を AI 生成の侵害から守る
  • ダークウェブを含む7,500万超のソースを常時走査し、通常数週間かかる検出から削除までを60秒で処理すると主張。削除のたびに証拠(タイムスタンプ付きスクリーンショットや暗号学的ハッシュ)を自動生成する
  • 累計の削除件数は28億件超。対象は海賊版映画、流出した音楽、漫画、有名人や経営者を狙うディープフェイクに及ぶ
  • 背景には市場拡大がある。動画の海賊版だけで2028年までに年間1,250億ドルの収益逸失が見込まれ、経済産業省(METI)調査では日本の出版分野(漫画を含む)の海賊版被害は2025年に約2.6兆円、2022年比で200%増に達した

編集部の視点

ソニーが買おうとしているのは削除件数ではなく、映画、音楽、アニメで共用できる侵害対応の工程だ。Midnight Labsは検出、削除要求、証拠保存をつなぎ、人が一件ずつ処理する時間を減らす。60秒処理と累計28億件は同社の主張なので、誤検出や削除後の再掲載を含む運用品質とは分けて評価する必要がある。

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