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Pocket FM、マイクロドラマ事業「Pocket TV」を閉鎖 — 過熱市場で逆を行く、上場前の選択と集中

インドの音声配信最大手が、縦型短尺ドラマ事業をたたんだ。市場が世界140億ドル超へ膨らむさなかの撤退である。背景には幹部の連続退任と、国内上場をにらんだ持株会社の再編がある。隣接フォーマットへの横展開が、つねに正解とは限らない。

ポケットFMが、縦型短尺ドラマ(マイクロドラマ)事業「Pocket TV」を閉鎖した。世界のマイクロドラマ市場が過熱するさなかの撤退で、音声の本業と上場準備に集中する狙いだ。

  • ポケットFMは2026年4月時点で年換算売上(ARR=継続課金を年率に直した売上)が4億5,000万ドル規模に達したとし、閉鎖に伴う人員削減はないとした
  • インド事業責任者の Suyog Gothi が5月に退任し Nitin Verma が後任に就いたほか、CFO の Anurag Sharma、上級副社長の Mayank Sancheti、コンテンツ担当幹部の Ankit Singh(在任2年)も相次いで退任した
  • 持株会社をインドへ戻す「リバースフリップ」(海外に置いた本社機能を国内法人へ移す再編)の協議が並行して進み、国内での新規株式公開(IPO)をにらんだ布石とされる
  • 競合の Kuku FM は6月4日、証券取引委員会(Sebi)へ機密の目論見書草案(DRHP=上場の申請書類)を提出し、₹2,500〜3,500 crore の調達と約₹15,000 crore の評価額を目指す一方、縦型映像「Kuku TV」に賭ける
  • 調査会社 Omdia によれば世界のマイクロドラマ市場は2026年に140億ドル超へ拡大する見通しで、米国では ReelShort の1日あたり利用時間が大手の定額制動画を上回る

編集部の視点

ポケットFMは年換算売上 4.5 億ドル規模の音声事業を持ちながら、成長中の映像市場から撤退した。閉鎖は上場準備や本社機能の国内移転と重なり、追加投資や事業の複雑さを抑える選択とみる余地がある。ただし、会社は Pocket TV 閉鎖と上場準備の直接の関係を公表しておらず、市場判断を含む理由は断定できない。

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