— Term · 用語
NIL(名前・肖像・声の権利) Name, Image and Likeness (NIL)
本人の氏名・肖像・公的ペルソナ(声を含む)にかかわる商用権利で、楽曲の著作権や録音原盤権とは別個の人格的財産権。音楽業界では生前・死後アーティストの遺産から、楽曲カタログと NIL を束で取得する動きが拡大している。生成 AI による声・容貌の合成リスクを背景に、死後 IP の管理・収益化における中核資産として再評価されている。
別称: NIL · name image likeness · Name, Image and Likeness · 名前・肖像・声の権利 · 肖像権
概要
NIL(Name, Image and Likeness)は、本人の氏名・肖像・声を含む公的ペルソナの商用利用にかかわる権利で、楽曲の著作権や録音原盤権とは独立した人格的財産権である。
音楽業界での位置づけ
近年、音楽の遺産ビジネスでは、カタログ(出版・原盤)の取得に NIL を束ねる取引が増えている。Primary Wave による Harry Chapin 遺産(2026 年 4 月)や Eartha Kitt 遺産(同 3 月)が代表例だ。死後アーティストの IP を単発ライセンスから、統合運用される資産ポートフォリオへ転換する流れがある。Downtown Music Publishing(DMP)による Biz Markie の事例(2026 年 5 月)は、これとは異なる。カタログ所有権の取得ではなく、出版管理と NIL 代理の受託契約で、所有権は遺族(Surrey Lane Publishing)が保持する。生成 AI が声や容貌を容易に合成できるようになり、NIL は無断合成への防衛と収益化の両面で、死後 IP 管理の中核資産と位置づけられつつある。